こんな人事評価制度は失敗する?人事制度が失敗するポイント5つ
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こんな人事評価制度は失敗する?人事制度が失敗するポイント5つ
とても残念なことに、コストと時間と労力をかけて構築して導入した人事制度がうまく機能せずに失敗してしまう会社は意外と多いです。そこで今回はいろいろな失敗事例の中から「人事評価制度が失敗するポイント」を5つにまとめてみました。
1.人事評価軸を統一して失敗
製造業において、社内の不公平感をなくそうと大卒と高卒の評価制度を一本化したところ、大卒社員の行う企画立案や商品開発などの仕事と高卒社員の行う製造現場での仕事は質が違うため、それを統一化した人事評価軸で評価することで不満が起こりやすくなります。
2.公平な評価ができなくて失敗
評価を行う評価者の主観で評価結果が歪められてしまうと評価に不満が起こりやすくなります。いわゆる「評価エラー」と呼ばれるものです。代表的な評価エラーには下記のようなものがあります。
中心化傾向・極端化傾向 | 当たり障りのない無難な評価をしてしまい、全体的に考課にばらつきがなく中心に偏ってしまうこと。またその反対に、中間値の偏りを気にするあまり極端な評価をしてしまうこと。 |
寛大化傾向・厳格化傾向 | 部下に良く思われたい、または期中に部以外の仕事をきちんと観察していなかった、などの理由で評価が全体的に甘くなってしまうこと。またその反対に、評価を意識しすぎるあまり、全体的に厳しい評価に偏ってしまうこと。 |
逆算化傾向 | 賞与・昇格といった処遇反映を念頭に置き、逆算して評価を調整してしまうこと。 |
ハロー効果 | 評価対象者の顕著な印象(特に優れている/劣っている)に惑わされて他の部分の評価がゆがめられてしまうこと。 |
論理誤差 | 事実確認せず「○○だから××だろう」という不確かな考えにもとづいて評価をしてしまうこと。 |
対比誤差 | 絶対評価ではなく、評価者自身または他の誰かと比較して評価をしてしまうこと。 |
期末評価 | 評価対象期間全体ではなく、評価期間終盤の出来事によって評価をしてしまうこと。 |
3.評価結果を給与や賞与に反映できない
「評価結果に妥当性がないため給与に反映させることができない」
「評価結果を給与や賞与に反映すると原資が足りなくなるため、これまで通りに社長が給与を決定している」
など、評価制度自体には問題はなくても運用において問題が発生して、せっかく導入した評価制度を使えないということがあります。
4.評価の着眼点があいまい
評価の着眼点が、社員に理解できていような抽象的で総括的な表現だったり、後ろ向きで個人攻撃になるような減点方式だったり、個人の性格的なことに言及していたりすると、社員は混乱し、モチベーションが下がります。
5.厳しすぎる成果主義
組織として「成果主義」を運営する土壌が未成熟な段階で導入すると、チームワークがなくなり個人主義化したり、短期的な成果のみ目指したり、目標を低く設定しようとしたり、結果として人が育たなかったり(育てなかったり)して、会社にとってマイナスになります。
まとめ
このページでは、こんな人事評価制度は失敗する?人事制度が失敗するポイント5つについてお伝えしてきました。
- 人事評価軸を統一して失敗
- 公平な評価ができなくて失敗
- 評価結果を給与や賞与に反映できない
- 評価の着眼点があいまい
- 厳しすぎる成果主義
自社で人事制度を見直したり導入したりする際には是非上記5つのポイントを意識して取り組んでいただければと思いますが、これまで人事制度に携わったことがない方には難しいポイントもありますので、まずは専門家に相談されることをオススメします。
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