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定年後再雇用制度とは?導入メリットとデメリット
令和3年4月から改正高年齢者雇用安定法が施行されました。それにともなって企業は、65歳までの雇用確保の義務が課せられました。そこで今回は「定年後再雇用制度の導入メリットとデメリット」についてまとめました。
定年後再雇用制度とは
定年後再雇用制度とは、高齢者雇用安定法による継続雇用制度のひとつで、定年退職後に再び雇用契約を結ぶ制度のことです。
メリット
企業
顧客との関係が維持できる
定年後再雇用制度では、定年前の顧客をそのまま引き継ぐことで担当を変更する必要がなくなり、顧客との信頼関係を維持することができます。
採用コスト・育成コストを削減できる
定年後再雇用制度を活用することで、採用や育成に必要な手間やコストを削減することができます。
助成金や給付金を得られる
定年後再雇用制度(継続雇用制度)を導入することで、助成金や給付金を受給できる場合があります。
人手不足が解消できる
定年後再雇用制度を活用することで、近年の深刻な人材不足を解消できます。
社員
これまでの仕事を継続できる
定年後、再就職すると新しい業務や職場環境、人間関係で働ければなりませんが、再雇用なら慣れた業務内容で人間関係や環境の変化も少ないので負担が減ります。
デメリット
企業
賃金がトラブルの原因になりかねない
定年後再雇用制度ではほとんどの場合、定年前よりも給与が下がってしまうため、不満を抱える人もいます。トラブル回避のため、勤務条件や賃金については定年前に細かく説明しておくことが大切です。
世代交代が遅れる
再雇用者がいると、若手社員が委縮してしまったり、イノベーションが誕生しにくくなる傾向があります。また経験豊富な再雇用者に頼ってしまい、若手社員の育成が疎かになってしまい、世代交代が遅れる可能性があります。
正社員の希望者は必ず再雇用しなくてはならない
正社員から再雇用の希望がある場合、会社は65歳まで必ず雇用することを義務付けられています。そのため再雇用をしたくない場合でも、会社は本人の希望にもとづいて再雇用しなければなりません。
社員
ミッションや役職が変わってしまう
再雇用で働き続ける場合、仕事内容は同じだとしても、ミッションや役職が変わることもあります。例えば、今まで部下だった年下の社員が自分の上司になることもあり、ストレスに感じるケースも珍しくありません。また、今まで任されていたミッションから外されて、仕事に物足りなさを感じることもあるでしょう。
65歳以降は自分で仕事を探す必要がある
定年後再雇用制度は65歳までが対象としている企業が多いので、65歳以降も働き続けたい場合は、再度就職活動をしなければなりません。
年金が減額される場合もある
年金制度には、就労で得た収入によって年金支給額を調整する在職老齢年金制度があります。60~64歳で特別支給の老齢厚生年金受給世代は、再雇用で逆に年金額が減額される可能性も高いのです。再雇用契約を結ぶ際、収入や年金額を確認しましょう。
まとめ
このページでは「定年後再雇用制度の導入メリットとデメリット」について解説しました。
- 定年後再雇用制度とは
- メリット
- デメリット
超少子高齢社会により労働人口の減少は、深刻な社会問題となっています。政府からも高齢者雇用安定法の改正されるなど、継続雇用制度はこれからも拡充されると予想され、企業は対応を余儀なくされます。訴訟リスクを下げるためにも、定年後再雇用制度を導入する際は、専門家にご相談ください。
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